心の動きを静めること
ヨガのアーサナ(体位法)の本質とその働きは、主に「内側」で起こる。 最も大切な指針は、自分の身体の感覚である。
Yoga Sequencing | Mark Stephens
数日前、フィットネス業界の先輩からこんなことを言われました。
「ヨガって、本当に古いよね。」
もちろん、そこに否定的な意味はありません。
その方もまた、一万五千年以上受け継がれてきたヨガの智慧に敬意を抱いているからです。
そう、きっとその「古さ」こそが、
私をこれほどまでに惹きつけている理由なのだと思います。
そしてその古さが持つ、どこか神秘的な魅力が、
もっと知りたい、もっと探求したいと、私を何度でもヨガへと向かわせます。
深く学べば学ぶほど、
自然と自分自身の内側へと意識が向かい、
思わずこうつぶやいてしまいます。
「本当に奥深い哲学体系なんだなぁ…」
ヨガを始めたばかりの頃の私は、
マットの上でこんなことばかり気にしていました。
ポーズは正しくできているか。
先生と同じ形になっているか。
関節の角度、
ツイストの深さ、
前屈で床に触れられるかどうか、
手と足を結べるか、
脚はどこまで開くのか。
けれど、練習を重ねるうちに、
いつの間にか少しずつ意識が変わっていきました。
呼吸を思い出すこと。
そして、その瞬間の自分の感覚に気づくこと。
「それは心をコントロールできているということですか?」
と聞かれたら、
そうかもしれないし、
そうではないのかもしれません。
でも一つだけ、確かに言えることがあります。
私は少しずつ、
自分の“内側で何が起きているのか”に気づくことを学び始めたということです。
それは「コントロール」というよりも、
むしろ
「心の動きを、そっと静止させる方向へと向けること」
と言った方が近いのかもしれません。
日常生活に戻ってみると、
こうした練習のおかげで、
ある場面で私は反射的に 自分の中の“PAUSEボタン” を押せるようになりました。
自分の呼吸に気づき、今の感情に気づき、
そして浮かんでくるさまざまな思考に気づくこと。
これこそが、ヨガの智慧であり、ヨガの魔法なのだと思います。
静けさを求めるすべての人を、
深く惹きつけてやまないもの。
そして私たちは、 ヨガに導かれながら、 これからも少しずつ変化していくのだと思います。